この植物は雑草?野草? 知っておきたい雑草の定義と判断のポイント

この植物は雑草?野草? 知っておきたい雑草の定義と判断のポイント

ガーデニングや園芸は多くの方が気軽に楽しんでいる趣味のひとつです。そんなガーデニングを楽しんでいる方からよく聞くのが雑草との闘いです。確かに植物を育てていくなら、家庭菜園でも、庭づくりでも、定期的な草むしりを覚悟しなければなりません。

ところで、「雑草」ってなんなのでしょうか。雑草には明確な定義があるのか疑問に思いませんか?

実は「雑草」には明確な定義がないのですが、今回は雑草といわれる植物は何であるのかについて解説いたします。そして、取り除かなければならない雑草とはどういったものなのか、あらためて確認していきましょう。

雑草かどうかを判断するポイント1【意図して栽培しているか】

雑草といわれてイメージするのは、道端の名前も知らないような植物ではないでしょうか?

雑草とは、簡単にいってしまえば、それが意図して栽培している植物なのかどうかか大きく関わっています。栽培する意図がない植物が庭先に生えた場合、駐車場などそもそもその場所に植物を求めていないのに生えている場合には、雑草と呼んでしまってよいでしょう。

また、道端にある名前を知らない植物を雑草と呼ぶことはあっても、ハイキングや山中で見かける植物を雑草と呼ぶことはないでしょう。同じように勝手に自生している植物が、私たちの生活圏内にあるかどうかでも、雑草の認識は異なってきます。

私たちの生活圏内で雑草として育ちやすいもののなかには、「ブタクサ」のようにアレルギーを引き起こすものもあります。

育てる意図がなくても放置していると、健康被害の原因となり、ご自身だけでなく、近隣にも影響が出ることが考えられます。雑草は、名前も知らない勝手に生えてくるだけの植物という以外にも、私たちにとって邪魔な存在にもなるのです。

雑草かどうかを判断するポイント2【人間に不利益を与えているか】

雑草かどうかを判断するポイント2【人間に不利益を与えているか】

ブタクサのようにアレルギーの原因となる植物以外でも、ときとして邪魔な存在になるのが雑草です。園芸、特に家庭菜園では雑草の除去は欠かせない作業のひとつです。雑草は栽培している植物生長を阻害し、開花や収穫に大きく影響を与えてしまいます。

雑草を放置することは、ほかにも悪影響が考えられます。害虫発生の原因や、犬猫、またはそのほかの小動物の住処になってしまい、糞尿による悪臭の発生や、家が傷つけられる可能性もあります。

また、きちんと手入れされていないような景観は、空き巣などの犯罪を誘発するかもしれません。このように、私たちの生活にとって悪影響を及ぼし、不利益を与えることも雑草の一面であり、適切に除去していくことが求められるのです。

“雑草” と考えられることが多い植物

さて、具体的にどういった植物が雑草とされるものなのでしょうか。いくつか代表的な雑草をご紹介します。

エノコログサ(ネコジャラシ)

エノコログサは一般的にネコジャラシと呼ばれているイネ科の植物で、雑草と呼ばれる代表的な植物です。6月ごろに穂を出し、7月から9月にかけて開花する一年草で、日本全国で広く見かけます。

エノコログサは強い繁殖力があるので、放置しているとあっという間にエノコログサばかりになってしまう可能性があります。エノコログサの花粉もアレルギーを引き起こし、秋には花粉症の原因のひとつになっています。

スズメノカタビラ

スズメノカタビラもイネ科の一年草で、非常によく見かける植物です。株が小さく、高く伸びても30cm程度、道端や空き地や田畑のいたるところに生えています。名前は知らなくても、だれでも雑草として目にしていることでしょう。

根は浅いのですが、株になり、踏みつけに強い植物です。日当たりがよければ冬にも開花し、繁殖力も強いので根絶が難しい雑草でもあります。

ドクダミ

山菜として天ぷらなどで食用されたり、また葉を乾燥させてドクダミ茶として飲用したりすることもできる有用な植物のドクダミ。ですが、独特なにおいから厄介な雑草としてみられることも多くあります。

ドクダミはドクダミ科の多年草で、住宅周辺、道端の特に半日陰を好み自生します。地下茎で地中深くまで根を張り、5月から7月にかけて開花します。繁殖力が非常に強く、根が残る限りは再生できるので、地表の葉や茎を切っただけでは駆除しきれません。

これら雑草とされる代表的な植物は、身近な場所のどこででもたくましく繁殖するという共通点があります。だからこそ、わずかでも雑草を放置しておくと、ほかの植物の生長を阻害し、一面雑草だらけになってしまうおそれがあります。

困った雑草を取り除く・予防する方法

困った雑草を取り除く・予防する方法

繁殖力の強い雑草だらけなってしまったら、どうすればよいのでしょう。またそうならないための予防方法はあるのでしょうか。いくつかの雑草対策をご紹介します。

除草剤をまく

雑草対策でおすすめなのは、根絶効果も期待できる除草剤を使うことです。除草剤には大きく分けて「液剤」と「粒剤」のふたつがあります。

液剤のメリットは効きが早いことです。薬剤が浸透しやすく、散布から2~3日で効果が表れるでしょう。すでに生い茂ってしまった雑草の除草に最適です。薬剤が残りにくいので、あまり日をあけずに、ほかの植物を植えることもできます。

液剤の除草剤を使用する場合は天候に注意が必要です。散布後に降雨があると薬剤の効果が薄れてしまいます。また、栽培したい植物にかからないように風の強い日も避けましょう。

粒剤は土壌に直接まくタイプの除草剤です。根から薬剤を吸収させるので除草効果が長いことがメリットですが、薬剤が水で溶けて土壌に浸透する必要があるため、効果が出るまでに時間を要します。

そのため、粒剤は雑草が生える前の土壌に散布することをおすすめします。栽培する植物の近くは、除草剤の影響が出てしまうので注意してください。少なくとも育てたい植物から1m以上は離して散布しましょう。

土面に砂利を敷く

除草剤以外でも雑草対策があります。それは砂利を敷くことです。玄関先、塀の間や駐車場など場所によっては砂利を敷くことで雑草対策だけでなく、砂利を踏む音が出るので防犯効果を得られるメリットもあります。

必要な砂利の厚さは最低でも5cm、可能であればそれ以上が望ましいです。砂利を厚めに敷いておかけなれば、雨ですぐに土が出てしまい、年数が経過すると石の重みで徐々に砂利が埋没してしまうためです。土が出てくるとすぐに雑草が生えてしまいます。

砂利を敷く場所の広さによっては相当の砂利の量が必要で、コストもかかってくるかもしれません。それでも一度敷いておけば数年間は草刈りやの除草剤散布の手間がいらなくなるので、メンテナンスが簡単な雑草対策です。

防草シートを使う

「防草シート」をご存知でしょうか。シートを地面に敷くことで日光を遮断するという雑草対策で、非常に高い効果が期待できます。

砂利を敷く前に、防草シートを敷いておくこともおすすめです。防草シートは高い雑草効果が期待できますが、質の高いものを選んでおかないとすぐにシートが劣化するなどで、縫い目の粗いものだと雑草がわずかな隙間からでも生えてきてしまいます。

シートを敷く前にはしっかりと事前準備が必要です。除草剤を散布し生えている雑草を取り除きます。枯れた雑草を取り除き、地面に尖った石があればこれらも取り除いておきます。そして、地面をできるだけ平らにしておくこともポイントです。

防草シートを敷く際にも隙間ができないようにしましょう。わずかな隙間でも雑草は簡単に生えてしまいます。シート同士の合わせ目は10cmほど重ね、防草シート専用の補修テープでしっかり留めておきましょう。きちんと敷設しておかなければ効果は期待できません。

>頑固な雑草に困ったら、プロに相談してみよう

雑草を一面に生やしてしまうと、その除去にはかなりの労力を要します。また、雑草は繁殖力が強く、根絶しにくいものです。頑固な雑草に困ったら、プロに相談してみてはどうでしょうか。

生い茂った雑草の除去だけでなく、今後の草むしりが必要なくなるよう、しっかりとした雑草対策も提案してくれます。また防草シートや砂利の手配、その敷設なども任せられるので、自身での作業が不安な方も相談すべきでしょう。

防草シートや砂利を敷くのは作業の手間がかかりますし、失敗してしまうとコストが余計にかかってしまうだけです。今後数年間、草むしりしないで済むようにしっかりとした対策をしておくことが、最終的には出費や労力を抑えられるのです。

まとめ

どこにでもある「雑草」は、どれも雑草という種類の植物ではないのです。私たちが雑草として扱うことで雑草となってしまうだけなのです。

育てる意図がない邪魔な植物こそが雑草であると、一見単純な線引きに見えます。ですが、「雑草学」という分野があるくらい、雑草は奥が深いものでもあります。植物学の研究者がさまざま議論を繰り返しても、「これが雑草だ」という明確な定義をすることはできていません。

そのため、取り除くべき雑草かどうかは、そのとき私たちの生活に邪魔になるのかどうかで判断していくしかありません。そしてそんな雑草で困ってしまう前に、きちんと対策をしておくことも大切です。

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